トラス構造の歴史と進化

■トラス構造の進化

図構造物の進化の過程で人類は石や木材を「梁」として使用していました。
しかしローマ時代にはアーチ形状に石を積むことでより長いスパンを渡すことができる事を知っていました。
このアーチ状に積まれた石は圧縮の力でつりあっています。

図木材を図のようにアーチ状に組めば互いに支柱とすることができます。
この両木材は足元が開かない限り圧縮材です。

図アーチを形成する際に足元が離れようとする作用を止めるためにつなぎ材を設ければ、このアーチとつなぎ材で自己安定作用が働きます。
この構造を「トラス」と呼びます。

図トラスはこのような三角形の組み合わせで構成されます。
この三角形が自己安定作用を生み出し、四角形の構成に比べれば安定した形状となります。

トラスはこのような進化を経て、小屋組み架構を構成する部材として使われるようになりました。

■接合部接合方法の進化

従来、木材の接合部にはかすがい、ジベル、シアープレート、スチールガセット、合板ガセットなどが用いられ、時代と共にその接合方法は進化して、トラスが作られてきました。

図図【写真左】スチールガセットとボルトによるトラス
【写真右】合板ガセットトラス

■ネイルプレートの発明

1950年代に入ると米国で釘を使わない鉄板を打ち抜いたネイルプレートが発明され、トラス部材の接合に用いられるようになりました。
このネイルプレートは専用のプレス機械で木材接合部に両面から圧入させることで、簡単にトラスが作られるようになり、めざましい普及を遂げました。

図図【写真左】屋根トラス
【写真右】床トラス


back | next